ゴマ症について


ゴマ症例1 結球した葉の内側に発症します

 ゴマ症は、ハクサイの葉の主脈(一般には‘茎’と呼ばれる白い軸の部分)に、多数の黒い斑点が発生する現象です。生や浅漬けのハクサイに、黒い点、シミ状のものがついていて、たまに、これは何ですかという問い合わせをいただきます。

 これは病原菌などによる症状ではなく、よく問い合わせがあるようなカビや虫ではありません。
 ハクサイ自体がもつ生理反応によるもので、「生理障害」といわれております。種々の栽培環境を原因とするストレスにハクサイの細胞が対応し、ポリフェノール類の蓄積による細胞壁の変色が、黒い外観として顕れたものです。

ハクサイの細胞
1 細胞内の窒素(N)が過剰になる 2 浸透圧によって水が細胞内へ
膨らんでストレスを受ける細胞
3 ストレスによりポリフェノールが増加
細胞壁が褐色化
 安全性に関していえば、ゴマ症の反応は、専門の方々に聞いたところ、ブドウの色素や、紅茶の生成と同様の過程であり、通常問題はないとのことですが、商品の見た目など、美観に関しては人気がありません。

 主な原因として(再現性が得られないケースもあるのですが)、肥料成分である窒素の過剰、高温や低温、収穫時期が遅れたことによる過結球、畑に密度高く植えられた場合、銅を含む殺菌剤の多用などが報告されております。また、収穫後の、低温での長期保存でも、ゴマ症が増加することもあります。さらに、品種によっても、ゴマ症の頻度に大きな差があります。
 野菜を見ていての実感は、やはり窒素の影響が大きな原因ではないのかなーと思います。堆肥などで土づくりを続けた畑は地力がついており、気温の上昇とともに活発になった微生物の分解によって、窒素が供給されるようになります。この分を見落として肥料を多く入れてしまうと、ゴマ症が多発するように思います。

 契約農家さんへは、施肥量の適正化など勉強会、植える株と株の間を広げて畑の密度を減らすなどの実践、また社員による巡回を強化してゴマ症が多い畑からの出荷を停止するなど、回避の努力を続けております。04年度夏は他産地のものと比較して、ゴマ症が少なかったと取引先より評価を頂きました。今後も努力を続けて行きたいと思います。

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