アブラムシの発生と防除

アブラナ科に発生する代表的な種は、モモアカアブラムシ、ダイコンアブラムシ、ニセダイコンアブラムシ


 アブラムシは、群がって寄生し、葉の汁を吸うため、葉の色を黄色くしてしまうほか、アブラムシが出す甘い汁により、野菜の見栄えを悪くしたり、モザイク病のウイルスを媒介することもあり、防除体系が欠かせない害虫。
 モモアカアブラムシは、春の発生が多く、夏の発生は少ない。冬は、ダイコン、ハクサイほか、イヌガラシのようなアブラナ科の雑草に成虫として越冬するものも多い。
 ダイコンアブラムシも、5〜6月に多く発生するが、キャベツ、ブロッコリーに多く、ダイコン、ハクサイには少ない。
 ニセダイコンアブラムシは、秋に発生が多い種で、白い粉で薄く覆われている。

 
 
翅のあるアブラムシ
 誘引
 黄色に強く誘引される習性を利用して、黄色の粘着リボンによる防除 
 粘着リボンを作物の近くに設置、モニタリング(20枚/10a 程度のつりさげが適当)
        増えてきたら防除
 忌避
 シルバーマルチによるアブラムシ防除 
 4月下旬から5月中旬にかけてモモアカアブラムシの飛来が多くなり、モザイク病ウイルスの発生も多くなる。シルバーマルチをひいた圃場の生息数は、無マルチに比べ極めて少なく、モザイク病の罹病株率は無マルチに比べ1/10以下の高い効果がみられた(岐阜)。
 光反射フィルムマルチ・テープ 
 銀色のポリマルチを畦にマルチングしたり、作物上に光反射テープを張ることによって飛来数を抑える。もしくは不用になったCDを吊るす。

 いずれも、作物が成長し、畑の中の緑色の面積が増えてくると、効果は低下する。

 障壁作物・バンカープラント・生け垣
        デントコーンなどの背の高い障壁作物で圃場を囲う(ナスなどでよく実施されている)
利点
・アブラムシが作物につくまえにとらえられる
・天敵のすみかになる
・アブラムシが持っているウイルスを、ここで食い止める
・土ぼこりをおさえる 等
畑に天敵を呼び、育てる考え方

 ムギにつくアブラムシは、アブラナ科にはつかない。ムギにアブラムシを発生させておいて
テントウムシやクサカゲロウなどの天敵をムギで増やしておくと、作物のアブラムシも抑えられる。

アブラムシの天敵

 テントウムシ一匹でも、数千頭のアブラムシを減らしてくれるので、収穫時は取り除いて、畑に返してあげましょう。天敵を利用するには、殺虫剤の散布を控える防除方法(フェロモン製剤など)が必要。


アブラバチ、クサカゲロウ、テントウムシ、ヒラタアブ、ショクガタマバエ

チッソ含有量
 作物のチッソ含有量が多いと、アブラムシは増える傾向にある。土壌診断された施肥適正値を守ることは、アブラムシ減少にもつながる。
近紫外線カットフィルム
 

  ハウス栽培の場合。近紫外線カットフィルムで覆ったハウス内は、昆虫にとって真っ暗闇となり、侵入を防ぐことができる。この方法は、モグリバエやアザミウマ、コナジラミにも有効。しかしマルハナバチ、イチゴの発色などにも影響が出てしまう。

圃場清美
 
 圃場内の雑草は、取り除いて置く。とくに、ナズナ、イヌガラシなどのアブラナ科の雑草には、アブラムシ以外にもコナガなどの他の害虫のすみかになるため、注意が必要。

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